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2024年9月お役立ち情報

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**今月のテーマ**

新築時の洗濯パンは本当に必要?
先日、あるお施主様から「洗濯機の下の水受けみたいなものは、最近は付けなくていいんですか?」

というご質問をいただきました。

あれは「洗濯パン」という名称なのですが、以前は特に指定しなくても付いているのが当たり前でした。
最近では付けない住宅が増えています。実は洗濯パンは設置するかどうかは基本的に自由なのです。

洗濯パンのメリット・デメリット 
そもそも洗濯パンは何のために設置されているのでしょうか。

その主な目的は、洗濯機からの水漏れを防ぐことにあります。
かつては家庭内での水漏れ箇所として最もポピュラーだったのは洗濯機まわりでした。
その原因は、本体の故障や排水ホースの劣化にあったのですが、近年では洗濯機の機能が向上し
多くのモデルに最初から漏水対策が施されており、水漏れリスクは大幅に減少しているのです。

一方で、洗濯パンには掃除が大変という欠点があります。
洗濯パン周りにホコリや汚れが溜まるため、きれいに保つことが難しいのです。
メーカーによって洗濯機のサイズもさまざまであるため、あらかじめ洗濯パンのサイズに合うか
洗濯機の本体サイズを確認しておくことが必要です。さらに買い替え時にも意識する必要があります。
こういった理由から、最近の住宅では洗濯パン設置が減っているのです。

洗濯パン設置の判断基準は    
特に1階の洗面所では、デザイン性や掃除の手間から、洗濯パンを設置したくないと思う人が多いのではないでしょうか。

清潔さを重視するなら、かさ上げブロックやキャスター台を使えば、洗濯機まわりをスッキリ保てます。

一方、2階以上の洗濯機スペースでは、漏水リスクのことも考慮する必要があります。
万一水漏れが起こっても、1階なら被害は限定的ですが、2階以上の場合は下階への影響が大きくなるからです。
そのため、マンション等の集合住宅や、上階に洗濯スペースがある一戸建てでは、被害防止の観点から洗濯パンを設置するメリットが大きくなり、
実際に集合住宅では洗濯パンを設置するのが一般的になっています。集合住宅では下にどんな人が住んでいるかわかりませんし、
万一漏水してしまったら賠償問題にもなりかねないからです。

このように、新築時の洗濯パンの設置は、場合によって判断が分かれることになります。
1階の洗面所なら、デザインと清掃性を優先して設置不要が多数派かもしれません。
しかし上層階では防水対策が不可欠で、洗濯パンの設置がおすすめです。

特に複数の世帯が同居していたりして、人の出入りや洗濯機を使用する人が不特定な場合は、上階には洗濯パンを置く方が無難でしょう。
洗濯パンの必要性は一概には言えず、住宅の構造や用途、優先するポイントによって、最適な選択は異なります。
デザイン性や使い勝手、防水対策など、さまざまな要素を総合的に検討し、ご家庭に合った選択をしてください。
迷ったら私たち建築のプロにもご相談していただければ、幅広い視点から洗濯パン設置についてアドバイスさせていただきます。

 

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